毛全書
Posted on | 3月 17, 2013 | No Comments
外科床屋であり、カツラ師、教区聖職者、学校教師、蹄鉄工、分娩医でもあります。(中略)
美しく成長されたお嬢様には白粉と羽飾りをおつけし、部隊や街区のランプに火を灯します。若き紳士にふさわしい母国語をお教えいたします。
グレゴリオ聖歌をお教えし、名人技で馬に蹄鉄をおつけします。
さらに長靴や短靴をお作りし、オーボエや舞踏をお教えします。(中略)
あらゆる種類の事務用品、家庭用リネン、香料入りパン、磨きブラシ、ネズミ取り、ヒモ、ジャガイモ、西洋ゴボウその他の野菜をお売りします
はるか昔の床屋、美容師の祖先は髪を切る以外にも、歯を抜いたり、傷の手当をしていて、外科床屋と名乗っていたらしいです。
これだけでも凄いことですよね!
中には更にツワモノがいて、上のように、もはや何でも屋さんみたいになってる床屋さんもいたみたいです。
それも時がたち毛の手入れ以外できなくなりました。
当初は退屈床屋と呼ばれたそう。
確かになんでもやってしまう何でも屋みたいな床屋のエンターテイメント性からしたら退屈かも…。
何でも屋みたいな床屋が廃止されずに現代まで残っていたらどうなってたかな?
髪を切るのも医者の仕事になってたりして。
あんがい途上国みたいに路上で切るのが一般的になってたりするのかもなあ。
当時みたいに境界線があいまいだと、とんでもないスタイルの美容師いるだろうな。
移動型美容室は絶対ありそう。
髪の毛の売買も自由だったりしたらカツラ業界も変わりそうだし。
なんてくだらない妄想に浸れる本あります。
目次凄いです。
毛の毛による毛のための本。
とりあえず写真だけでも一見の価値あり。
かわいい。
ただ書かれてる文章は髪の毛の色に対する偏見に満ちています。
お椀型スタイル。
知的にみえますね。
様々な部族、原住民の斬新奇抜なヘアスタイル。
温故知新とは良くいったものではるか昔のスタイルが未来へのヒントになるのです。
このとんでもない髪型の中には大量の昆虫や寄生虫がいたそう。
エレガントな女性は一日中、頭を掻きむしっていたとの記述あり。
北アラスカのエスキモーの女性。
暖かそう。
理にかなっています。アザラシだとか、肉食中心になると毛深くなるのかもしれません。
うって変わって修道士の剃髪のさまざまなスタイル。
はなくまゆうさくを思わせるシュールなタッチがなんともいえません。
まだまだ紹介したいところは沢山あるのですが、なにしろ500ページに及ぶほどボリュームなので、是非gramにて手にとってみてください!
ちなみにこちらの作者のマルタンモネスティエさん。
他にもたくさん著者があるようで。
どれどれ…
食人全書、乳房全書、排泄全書、拷問全書にハエ全書…etc
変態ですね。
カモハラでした。
ちなみに僕は七年前にこの本を購入しましたが、一度も役にたったことはありません。あしからず。
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